糖尿病と腎不全の関係性について

糖尿病とは、血液中の糖がいつまでも低くならない状態が続く病気です。

糖尿病は様々な合併症を引き起こしますが、その中でリスクの高い一つとして挙げられるのが腎不全です。

腎臓は尿を合成することで、血中から体内の老廃物を効率よく排出する手助けの役割を持っています。

しかし、糖尿病により血液内の糖が多い状態が続くと、腎臓内の大変細い血管（毛細血管）が傷つき、腎臓としての機能を果たせなくなります。これが糖尿病性腎不全です。

腎不全は進行により栄養管理も厳しくなるほか、最悪の場合は透析療法が必要となります。

食事制限については進行により個々の患者に合った療法の提案がされますが、基本的にはタンパク質の制限や充分なエネルギーの確保が必要です。これは、尿を合成する工程でタンパク質をろ過する作業は腎臓の大きな負担となるからです。

充分にエネルギーを確保する必要があるのも、血中のタンパク質をむやみに増やさないためです。

さらに進行すると食塩やカリウム・水分量も制限されます。これは血圧の上昇を抑えるためと、体内のカリウム蓄積量を多くしすぎないためです。

このように、糖尿病は腎不全と大いに関係があり、進行させると大変危険を伴います。