糖尿病と低血圧のメカニズム

ブドウ糖を筋肉や内臓に運ぶ役割を果たすインスリンが正常に機能せず、血糖値が高い状態になる糖尿病は様々な合併症を引き起こす可能性があります。

比較的初期の症状で発症しやすいのが、血液中の栄養素がうまく運べない状態の時に起こる神経障害です。

運動神経や知覚神経などに影響が現れ、しびれや体調不良等が発生し、手足の動きが悪くなる、痛みの感覚が鈍くなるといった症状を引き起こします。

末梢神経の阻害の影響は、手足の指先から痛みやしびれを感じ始め、筋肉をうまく動かせなくなる、表情が作りにくくなるなどの症状が出ます。

呼吸や消化など人間にとって重要な機能である自律神経が阻害される結果、立ちくらみやめまいなどの他に血圧のコントロールができなくなり、低血圧となってしまいます。

血圧は日常生活において排出される量が変化し、体の異常を知らせるメカニズムを構成しますが、神経障害が発症している場合、重篤な症状が出たとしても本人は気がつかなくなります。

結果として、失明につながる網膜症や腎臓が機能しなくなる腎症など、命に関わる深刻な病気を引き起こしかねない状態となります。

合併症を併発してしまうと治療が困難になってしまうため、神経障害の治療や自律神経を正常な状態に戻すためには、血糖値を下げる治療を再優先で行いましょう。