高血圧の人はカリウムを多く含む食事を摂ると効果的です。
その理由をご紹介しましょう。
高血圧の場合、いかに体内の塩分(ナトリウム)を低く保つかが大切です。
たくさん汗をかくと一緒に塩分も排出されますが、通常余分なナトリウムは大部分が腎臓で尿として排出されます。
しかし排出されたナトリウムは、膀胱(ぼうこう)とつながっている尿細管でかなりの量がまた再吸収されてしまいます。
もちろんこの再吸収は体にとって大切な働きなわけですが、塩分を少しでも低くして高血圧を治したい人にとってはやっかいです。
そこで、カリウムの登場です。
必要以上のカリウムはやはり腎臓で尿として排出されるのですが、この時、排出されるカリウムに同じ量のナトリウムがくっつき、一緒に排出されます。
この場合、ナトリウムは体に再吸収されません。
このことから、減塩に加え、カリウムを多く含む食事を取るのが高血圧をコントロールする上で効果的であることが分かります。
カリウムは野菜・果物・豆類に多く含まれています。
前述のように必要以上のカリウムは腎臓で尿として排出されるので特に問題はありません。
しかし高血圧に効くからとカリウムを多く摂り過ぎ、腎臓の処理能力を超えてしまうと、高カリウム血症になり、最悪の場合心停止を引き起こすことにもなりかねません。
もちろん普通の食生活では高カリウム血症になる心配はほぼありませんが、腎臓や肝臓に問題がある人は気を付ける必要があります。