低血圧で朝に弱い人が多いのは事実ですが、血圧が決定的な原因ではありません。
低血圧の人は高血圧の人と比べて血液を全身に送る力が劣っていることが多いので、その影響で脳などの活動に影響が出やすいでしょう。
このことと関係しているのですが、自律神経の働きが乱れる自律神経失調症を起こしている低血圧の人が多くいます。
自律神経には緊張している時に働く交感神経と、リラックスしている時に働く副交感神経があり、眠っている時に働いているのは副交感神経です。
目が覚める時には交感神経の出番なのですが、この神経の切り替わりがうまくいっていないと朝に弱い状態になります。
血圧の影響もありますが、この自律神経の乱れが朝に弱い大きな理由なので、高血圧の人でも朝に弱い人は珍しくありません。
自律神経失調症は低血圧の人に起きやすいものの、ストレスなどが原因で高血圧の人にも見られる症状です。
そのため、自律神経の調子がおかしいなら高血圧であっても頭がうまく働かず、朝に弱い状態になります。
この自律神経の異常は冷え性、息切れ、情緒不安など体の様々なところに影響を及ぼすものの、病気としては認められていません。
高血圧で朝に弱い人は、この自律神経失調症を疑ってもよいでしょう。