電子書籍は紙媒体の書籍と異なり、日焼けや虫食いなどの劣化が生じないのが大きな利点です。
そのため、多くの出版社では最新の書籍だけではなく、発行年度が古い書籍も綺麗な状態でデータ化し、電子書籍として販売しています。
特に漫画については絶版になった古い物が電子書籍の形で再び読むことが出来るため、シニア世代からの需要が高い傾向があります。
その一方で古い漫画の中には電子書籍の際に台詞や絵に修正が施されていることがあります。通常の書籍における修正は元になった古い本の傷みが酷い部分を読みやすく直すのが一般的です。
しかし漫画の場合は差別語として扱われる言い回しや実在する人物を揶揄する描写に対して、当たり障りの無い表現に差し替える修正が主流になっています。
古い漫画は描かれた時代は表現の規制や個人のプライバシー保護などの基準が緩かったため、現在の感覚では過激と見なされる表現が普通に使われていました。
そのため、電子書籍として復刻する際は現在の表現規制や倫理観に合わせて問題になる部分を修正する必要が生じています。
電子書籍は古い漫画を再び楽しめる反面、当時の内容を完全に再現出来ない作品もあることを理解するのが賢く利用するための心得です。
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