今や成人人口の3分の1が高血圧と診断されている時代です。
ただ、貧血と高血圧が深い関係を持っているのをご存知ですか?
貧血と言うと、血が足りない感じがして高血圧に関係ないと思うかも知れません。
でも貧血とは決して血液量が少ないことではありません。
血液中の鉄分量が少ないことを貧血と呼び、酸素を運搬するヘモグロビンを生成する能力が低下しているのです。正常な血液に比べ、いわば水で薄められたような状態と考えられます。
高血圧を抱えた人が貧血症状を引き起こすことが多いのはなぜでしょうか。
実は原因の一つに、高血圧の治療用に用いるカルシウム拮抗剤が関係しています。この薬の作用は主に血管を拡張させることです。
元々血液の酸素を運ぶ能力が不足気味なのに、血管をいっぱいに拡張してしまうとどうなるでしょうか。
急に立ち上がるなどの動作を行うと、一時的に脳への酸素供給が滞ってしまうのです。その結果ひどい立ちくらみやめまいを引き起こすことがあります。
貧血が起こった場合は、横になって衣服のボタンを緩めるなどして、脳に血液が流れやすいようにしましょう。
すこし安静にしておけば、症状の改善が実感できます。
そうはいっても、高血圧の人は薬の服用を安易に止めてはいけません。
しかし、もし貧血症状と高血圧に関係があれば治療の見直しが必要かも知れませんので、医師と相談するのもいいでしょう。
また食事など高血圧に関係する生活習慣を改善することで、症状の改善が見込めますので取り組んでみてください。
なお、血圧を下げるのにおすすめの食品については、こちらが参考になると思います。